早期文字教育の弊害とは何か考えてみました

保育園の方針で、

「文字は卒園まで教えないで下さい。」

「文字を教えると、想像力豊かですばらしい絵が書けなくなってしまいます。」

と言われています。

何でかな?

なんて、疑問を持っていたのですが、急に気になって調べて見ました。

(もう1年以上も通っているのにいまさらって感じなんですけどね)

文字を教える → 子供は覚える → 親がほめる → もっと覚える → 親が喜ぶ

子供は、親が喜んでくれることをやろうとします。

だって、お母さんお父さんのこと大好きなんですもの。

この頃の子供の記憶力たるや、半端ではありませんから、すぐ覚えちゃいます。

その結果、例えば絵本を読み聞かせようとします。

すると、子供は絵本の全体ではなく、覚えた文字を目で追っていくようになっていきます。

絵本の中の文字なんて、全体のほんの数%の情報でしかありません。

それなのに、そこだけを一生懸命追っていくんですね。

これは、ゆうたが好きな絵本の中の1冊、「しましまみつけた」ですが、このしまうまのページは、「しまうま」という文字があり、しまうまの絵が載っているだけです。

大人は、(私は)そう思います。

だけど、ゆうたには、違いました。

「このひと、えーんえーんってしよる。」

確かに少し目が悲しそうです。

「おかーさんがいーよーってなきよるとやん」

自分の体験をこのしまうまに同化させて、どんなときに泣くのかをイメージしているんです。

「おかーさん、どこいったとかねえ。」

「たぶん、おしごとやん。」

「おむかえに、くるもんねえ。」 と、どんどん話がそれていくのですが・・・。

大人には、固定概念があり、ただのシマウマの絵でしかないものが、

子供には表情や自分の体験を通して、たくさんの世界へと広がっていきます。

これは、絵本に限らず普段の生活の中でも、起こってくるんです。

家の中、家の外、文字があふれています。

その文字を、一生懸命目で追うようになっていきます。

まわりの景色や、かすかな音、子供にとって大切なことを感じられないままに・・・。

植物が、芽を出すまではたくさんの根を張ります。

水や栄養が吸収できるようになってから、芽が出てくるんですね。

それと同じで、人にも必要な時期っていうものがあります。

根をしっかり張れれば芽が出てきたときに、少々雨が少なくても元気に育つことができます。

文字なんて、覚えようと思えばすぐ覚えられますから、あせらずに後回しにして、

今しか出来ない、想像力や、小さな発見を楽しんでみませんか?

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