ゆうたの悩み

今日はお父さんが寝違え?のようで、首が痛くて保育園のお迎えは、お母さんが行ってきました。

お母さんは最近、お仕事が忙しくなかなか保育園に顔を出していませんでした。

ゆうたのクラスは2人の担任の先生がいて、30代のQ先生と20代のY先生です。

私達夫婦とも、このQ先生がちょっと苦手・・・。

Q先生は、出産後半年で子供を同じ保育園に預けて、産休明けての担任となりました。

お迎えに行っても、いつも一言苦言を聞かされます。

「最近、ゆうたはあーで、こーで、こんななんですよ。家ではどうなの?」なんて、言われてしまいます。

「ゆうたは細かいこと大好きなんですけどねえ~奉仕する心があまりないと言うか・・・」と、最近も言われました。

今日は、何を言われるのかなあと、恐る恐る近づくと・・・

「あっお母さん、お久しぶり、最近ゆうたは、いやいや病ですよ。

やりたくないことは聞こえないのか、聞こえてもやりたくないので無視するのか・・・家ではどう?」

しまった。捕まった!

こうなると、なかなか離してもらえません。

ゆうたをひざに乗せたままお説教が始まりました。

「最近、先生によく怒られてるもんね、ゆうたは・・・」 

「賢くなってくると、同時にずるくもなってくるからねえ・・・」 と、色々と言われました。

いつもは、先生もお疲れ気味なのね。などと思えたのですが、今日は何だかもんもんとしました。

気持ちがすっきりしません。

自宅では、そんなにずるいゆうたを見ることはありません。

怒られることも滅多にありません。

人は、接する人に応じて、対応が変わるものです。

上司に対して、部下に対して、家族に対して、友達に対して・・・。

全く同じ自分ではありません。

それは、悪いことではなく、社会性のひとつなんですね。

子供も一緒で、保育園の中のゆうた。Q先生に対するゆうた。家庭でのゆうた。

それぞれ、違う顔を見せます。

だから、Q先生に対して、ずるいゆうたの顔を見せているのかなあ?

そんなことを考えながら夕食の準備をしていました。

すると、ゆうたが何か食べています。

「何食べよると?」 と、近づいて見ると、おばあちゃんからもらった 「昆布飴」 でした。

「あれー、ご飯の前にお菓子を食べていいとかなあ?ご飯食べられなくなるよ。」

ゆうたは、すでに半泣きで  

「おかーさん怒らんで!怒ったらイヤもん!」

いやいや、怒ってないよ。全然怒ってないよ。聞いただけだし・・・。

ここ、2週間程前から、「怒る」ということに、非常に敏感なゆうた。

少し声が大きかったり、聞いただけでも 「怒ったら、うーた悲しいもん。怒ったらイヤもん!」 と半泣きでした。

泣き始めると、ぐずぐずはなかなか止まりません。

原因が分かりませんでした。

これか!

私の中で繋がりました。保育園で、Q先生に怒られてるんだ。

そういえば、2~3週間前から、朝になると 「今日、保育園お休みよ」と、保育園に行きたくないと言っています。

大好きだったQ先生なのに「Q先生、好きくないもん。」と言い始め、

保育園でのお話をほとんどしなくなりました。

この頃から、「お父さん遊ぼう」が増えてきて、ちっとも一人で遊ぼうとしなくなりました。


我が家では、怒鳴ったり、安易に怒ったりしません。

怒るというよりは、話をする。提案する。気持ちを伝える。このことを重要視しています。

どうしたいのか?どうしたらいいのか?どんな気持ちなのか? ゆうたに問いかけます。

何でそうなったのか、何でそうしたいのか、何でそう思うのか、お母さんの思いを伝えます。

ゆうたがしゃべれるようになる前から、分かってくれるものと信じて話しかけてきました。

そんなゆうたに、最近突然、「怒られる」という行為が保育園で始まったのです。

気がついてしまうと、パズルの最後のほうのピースみたいに、どんどん繋がって、絵が見えてきました。

絵が見えてくると、切なくて悲しくて涙があふれてきました。

ゆうたを、ぎゅって抱きしめて、「もう、大丈夫だからね、辛かったね。」

ゆ 「おかーさん 怒ったら、うーた おかーさん 好きくないもん。」

母 「お母さんは、ゆうたのこと大好きやもん、ゆうたがお母さんのこと好きくなくても、お母さんはゆうたのこと大好き。」 ぎゅー

ゆ 「もう、怒ったらいかんよ。」

母 「ごめんね、気づいてあげれなくて、もう大丈夫よ。ゆうたも、お母さんにぎゅーして。」

ゆ 「うん」

もう、その時点で、夕食の用意はほっぽらかし。

お父さんとも、ぎゅーってして、ゆうたは、落ち着きました。

お父さんと、お母さんとぎゅーってしてからのゆうたは、ここ2~3週間のゆうたとは、まるで違いました。

違うというより、元に戻ったというほうが正確かなあ。

その後、バタバタと作った夕食も、もりもり食べて、食事中に保育園の話をしてくれました。

食事後、一人でブロック遊びを始め、夕食を片付けながらお話をしたり、お風呂にもさっさと入り、自ら歯磨きをし、自分で絵本を選んで、読んでもらったら寝る。

いつもより、遅い夕食だったのに、いつもより早く寝ちゃいました。

そうです!本来のゆうたです。

すごい変化です!

お母さんが、ゆうたにしてあげたことは、

変化に気がついて、ゆうたのことを解ってあげて、ぎゅーってしただけなんです。

決して、保育園に「ゆうたのことを怒らないで下さい!」なんて言いに行ったりはしません。

先生だって、もうすぐ進級するのに、掲げたテーマが出来ていなくてあせってるのかもしれません。

1歳半の子供を抱えての仕事は、大変かもしれません。

ダンナさんが協力してくれなくて、イライラしているのかもしれません。

お母さんの憶測ですから、違っているかもしれませんが、とにかく今回の件は、2~3週間前に突然、ゆうたに降りかかってきた災難でした。

お父さんも、そう言えば・・・と、その頃から、先生の対応の変化を思い出していました。

意識って繋がってるのかも・・・。

ゆうたには、何の説明もしていないのに、すごく安心したようでした。

気持ちを理解して、ぎゅーって抱きしめて・・・。

それだけで、分かり合えたような気分でした。

もう、明日からは大丈夫だと思っています。

だって、わかってくれた両親が待っていてくれるのですから、心は強くなれました。

Q先生に怒られないよう、対策でも考えていくことでしょう。

ゆうたは、本来それくらいのことは出来るはずですから・・・。

お母さんは知っています。

ずるい子にしているのは、誰ですか?

がんばれない子供にしているのは 誰ですか?

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