ゆうたを保育園へ迎えに行ったときのこと。
担任の先生から 「昨日、ゆうたは何か言ってなかった?」
「・・・うん? 特には・・・」
「それがね、自分で作った縄跳びが、マットの奥に置きっぱなしになってて、他の先生が拾って預かってるんだけど、何も言ってこんとよ。」
「ゆうたが、自分から言ってくるのを待っとったんやけど、言いに来んでね。(言いに来ないのね。)それとなく聞いてみとって。」
・・・なるほど!それで分かった。
※自分で作った縄跳びとは、近隣の姉妹園の保育園が、合同で集まって、布を3枚ずつ子供たちに選んでもらい、自分達で三つ編みをして作る縄跳びの事で、年長になるとリズム体操で利用するものです。
卒園式まで大事に使用します。
昨日から、布を買って家でも縄跳び作りたい! って言ってたわ!
なくしたことを言えずに、自分で作って保育園に持っていこうと思ってたんだ。
でも、何で言えなかったんだろう?
「その何日か前にね、自分のマジックペンをほったらかしにしとって、私が預かったんやけど、言ってこないけん、ゆうたに言って、大事なものはキチンとなおしとって(しまっておいて)って言ったばっかりやったとよ。」
・・・ゆうたは、お片づけが苦手です(;^_^A
そうか・・・又怒られると思ったのかなあ??
「もし、明日ゆうたが言ってこなかったら、それとなく聞いてみるわ。」
よし、私もそれとなく聞いてみよっと!
ゆうたに聞いてみました。
ゆうた、縄跳びは練習できよる?
うん・・・
出来上がった縄跳び、お母さん 見てないけん 見せてくれる?
いいよ・・・
何とも歯切れの悪いお返事です。
それで、お家で縄跳びつくろうよ。 2個作って、1個 保育園に持っていく。
何で? 保育園に縄跳び2個もいらんやろう?
・・・
その日の夜のこと・・・
お母さん、カマキリ知らん?
ん?カマキリ? ゆうた どこに置いとったと?
袋に入れて・・・ どこやったっけ?
お母さん、ゴミと間違えて丸めてゴミ箱へ捨てていました。
スーパーの買い物袋に入っていたカマキリは、無残な姿に・・・
・・・ゴメンね。 お母さん気がつかなかった・・・
ゆうた、号泣です。
でもね、そんなに大事なものやったら、キチンと分かるように片付けしとかないかんやろう?
こんなところに、ポイって置いとったら、お母さん間違えて捨てちゃうよ。
うぇん~。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
カマキリ 死んだ・・・
ゆうた、大事なものは、どうしとかな いかんか分かる?
死んだけん お墓に埋めて 大事にしてあげる・・・
それも 大切だけど、そんなに 大事やったら 生きているうちに もっと大切にしてあげないと かわいそうやろう?
グスン うん・・・
ゆうたが、ちゃんと 片付けとかな いかん・・・
そうやね。
そういえば、ゆうたは 大事な縄跳びは、大切にしとる?
・・・ううん・・・
持ってると?
・・・
お母さん、ゆうたの箱の中を見たけど、縄跳び 入ってなかったよ?
・・・
怒りよるんじゃないと。
縄跳びがないと 困るやろう?
どうしたらイイと思うね?
・・・分からん・・・
明日、担任の先生に聞いてみらんね?
・・・うん・・・
翌日、保育園へ行って、担任から話を聞くと、ほったらかしにされていたゆうたの縄跳びは、副園長が預かっていて、ゆうたにはそのことを伝えていたらしいのです。
なので、ゆうたの言うとおりに、間違いなく保育園には、縄跳びはあるのですが、手元に無いだけでした。
副園長は、ゆうたにとってちょっと怖い人なので、なかなか「返して」って言えなくて、もう1つ作って持って行こうと思いついたようです。
結局、副園長ではなく、優しい園長のほうへ、「大事にするので、返してください」 と言いに行き、無事ゆうたの手元へ戻ってまいりました。
人には、成長する為に、神様が課題を与えるといいます。
その課題に目を背けて逃げると、同じ課題をもっと大きくして、どうしてもその問題に取り組まなければいけなくなるように仕向けるらしいです。
それは、人が成長する為には必要なこと。
生きていれば、子供だって大人だって何かしらのトラブルや問題は起こります。
そこから、逃げずに立ち向かえる勇気や知恵、一人で悩まずに、誰かに相談できるような環境を作る。
そんな人に育って欲しいなあ。
今回は、大事なものを、大事にする。
ゆうたの課題でした。
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